2016年6月30日木曜日

6月22日、花かんむりを編む日。


かんむり編みの女性は炎天下で手編みの白いレースソックスを履いていました。

-----------------------------

夏至祭"Ligo"で使う花かんむりは、特別なものです。
ラトビア語で"Vainadziņš"、男性の被る樫の葉のかんむりは"Vainags"と言います。
この日は郊外から沢山のお花がリガの夏至準備市に集められ、教会の前で編み手たちが一心不乱に花かんむりを作っていました。







基本は、野で摘める花。最近はピオニーやバラなど華やかなものも用いられますが、やっぱり人気はシンプルなグリーンベースの花かんむり。



ギラギラの太陽の下でどんどん編まれていくお花たち。大体1つ15-20分くらいで出来上がります。リーゴ当日とその前後は毎年冷え込んだり天気が崩れるのだそうですが、今年は3日間快晴!こんなにお天気のリーゴはそうないようです。



男性がかぶるのは樫の葉のかんむり。見事に編まれた帽子もあります!これ、とってもすごい!
昔から伝わる技術なのでしょうか、ビニールやワイヤーなどは一切使われずに編みあげられています。

ここからは花かんむり特集。写真で楽しんで下さい♡
めくるめく世界にうっとりします。









いかがですか?どれも自然への愛と尊敬を感じる素敵なものばかり!
ラトビア人の自然と共に生きる感性にたっぷり触れることができました。


私の花かんむり。「私に似合うように作って」とオーダーしたものです。ラトビア人の友人に見せたら、「うん、リーゴに必要な花は全部入ってる!」と言われて嬉しかった!
頭に載せるとどっしり重く、首がめりこむかと思いましたが、自分だけの花かんむりを載せていると思うと気分の高揚は隠せません。
うきうきして歩いていたからか沢山の方に「素敵よ!」と声をかけられたり写真を撮られたり。
特別な一日を過ごすことができました。

この花かんむりはドライフラワーにして保存し、翌年のリーゴのたき火に投げ込むと1年の悪いものを祓い新しい自分になれるそうです。何だか日本に似ている…かも。



↓↓↓ランキング参加中☆クリックお願いします↓↓↓

にほんブログ村

2016年6月27日月曜日

夏至祭"Līgo"(リーゴ)の準備市と太陽のチーズ


旧市街の街角で、民族楽器"kokle"(クァクレ)の演奏に出会いました。

------------------------------


ラトビアには「名前の日」があります。カレンダーで決まっていて、自分の名前の付いた日がもう一つの誕生日。毎年6月23日が"Līga"(リーガ)さんの日、24日が"Jānis"(ヤーニス)さんの日。この2つの日をまたぐのが夏至祭"Līgo"(リーゴ)です!

※そのためラトビアでは Jānisという名前が最も人気があるそうで…知り合う人は皆Jānisなんじゃないかという位多いです。笑

6月22日、旧市街のドゥアマ広場に大規模な夏至祭準備市が立ちました。
1日だけのマーケットです。




旧市街を歩くと、至るところで民族衣装の子供たちが。
彼らは特設ステージで民族舞踊を披露する踊り手!
幼稚園くらいの子でも男女ペアになって踊るラトビアのダンス、とっても可愛いです♡



  市場には様々な出店がひしめきあっています。琥珀や木工などのお土産、ハンドクラフト。



ダチョウの卵(!!)にジンジャークッキー、夏至に必ず食べるという黄色いチーズもありました。

出典:http://bnn.lv/recepte-janu-naktij-fritets-kimenu-siers-72619

このチーズは"Jāņu siers"(ヤーニュ スィエルス=ヤーニスのチーズ)と呼ばれます。
"ķimenes"(キメネス)というラトビアのクミン、カッテージチーズ、卵、バターで出来たこのチーズは黄色い色と丸い形が太陽に見立ててあり、ラトビアの夏の食べ物として親しまれているのです。
「冬にも売ってるけど、冬に食べる人なんていない」とのこと。

ķimenesは母乳の出を良くする効果があると言われ、昔からよく用いられるスパイスだそう!


これぞラトビア。炭火焼のソーセージ、クタクタに似たキャベツ、大量のじゃがいも(+黒パン)でお昼ごはんです。とても暑い日だったので、飛ぶようにビールが売れていました!



そして、私が完全にこころ奪われたのが野の花とグリーンを大量に使った花かんむり!
沢山の編み手が教会前に陣取っていて、その場でオーダーを受けて編んでいます。
夢のような光景だったので、次回は花かんむり特集をお届けします☆




↓↓↓ランキング参加中☆クリックお願いします↓↓↓

にほんブログ村

2016年6月23日木曜日

夏至祭"Ligo"(リーゴ)の葉っぱ紹介


Ligoでは森や野原で野の花を摘んで使います。

-----------------------------------

さて、ラトビア人が1年で一番楽しみにしている日。それが夏至祭"Ligo"です。
夏至は1年で最も陽が長く、夜が短い日。
毎年6/23、24が祝日になっていて、 23日の夜は白夜の空の下一晩中を家族や友達と過ごします。
歌って踊って、ビールを飲んで、キャラウェイチーズを食べて。もちろん、おしゃべりも。

そんなLigoにまつわる葉っぱについて、ラトビア人から教えてもらいました。


1) Pīlādzis -ナナカマド


夏至祭が近づくと、街の色々なところで目にするナナカマドの枝。
Ligoの日にこれを扉に飾っておくと、その1年悪いものから守ってくれるそう。
家々のドアにオーナメントにして飾られたり、枝の束が立てかけられたり。

 旧市街のステーキ屋さんでも、写真右端の青い壁に立てかけてあります。

2) Kalmes - 菖蒲



おばあちゃんが持っているながーい葉っぱ。これがKalmesです。

ラトビアの夏至で使う菖蒲はレモングラスのようなあまーい匂い。
一枚一枚葉をはがしていった中心の柔らかい茎は食べられるそうで、子供の頃母親の目を盗んでパクパク食べたそうです。
口に入れるとフワ~っと口いっぱいに爽やかで甘い香りが広がりますが、そんなに美味しいものではありませんでした(笑)
「Kalmesには2種類あって、甘い匂いのしない方は食べちゃだめ」だそうです。
"Kalmes"を英語とロシア語のgoogle翻訳にかけてみたところ"菖蒲"と出たのですが、これは果たして日本の菖蒲と同じものなのか?分かりません。



刻んで床に撒いて使います。床から甘い匂いが立ち上ってとても良い気分になれるそう。
また、部屋の邪気を払うとも言われています。 


3) Papaldes - シダ


こんな言い伝えがあります。
"Ligoの晩は、愛し合う男女がPapaldesの花を探しに行く事が許されている"
2人はシダの花を探しに出かけるのですが、シダは花をつけない植物。
つまり…
夏至祭の夜は花が見つかるまで帰って来なくていいよ、と言うこと。

ロマンチック!!!!!!

男女を冷やかすときラトビア人は、「Papaldes探しに行って来いよ!」という風に冗談で言うそうです。 


4) Ozols - 樫



出典:http://www.latvia.travel/en/article/janis-day-celebrations

Ligoでは女性と子供は花の冠、男性は樫の葉で作った冠を頭に乗せて踊ります。
この木はラトビアで愛されていて、国中で様々なシンボルや企業のマークにも使われています。

夏至に家を装飾するために最も多く使われるのが白樺と樫の枝だそうで、逆にハンノキとアスペンツリーは邪悪を運んで来るとして決して使われないそう。



愛らしい野の花の束。
花瓶にさしたりかごに盛ったり、花束にして持ち歩いたりと大活躍です。




↓↓↓ランキング参加中☆クリックお願いします↓↓↓

にほんブログ村

2016年6月20日月曜日

おばあちゃんの手織りのリネン



蚤の市で見つけた民族衣装を着た女の子のリネン。

----------------------------------------------


6月23日から24日にかけての夏至祭に向けてリガでは様々なイベントが毎日開催されています。
ところが、先日はまるで台風のような強風で街を歩くのも恐ろしい程。
結局その日のイベントはキャンセルされるなど、残念だったのですが…強風の中でも、公園でポツポツと夏至祭準備のための市が立っていました。



Ligo(リーゴ)という夏至祭ではハーブが大切な役割を担っています。そんなグリーンを売る屋台。
ドライにしたもの、鉢植え、色々です。


そんな中、公園のすみっこにポツンと出ていたおばあちゃんのお店で足が止まりました。
大判の美しいリネンのクロスが売っていたのです。
リガでリネン商品は沢山あるものの、ビビッと来るものはそう多くはないので「おっ!!」と思って近づいてみました。


リネン×コットンで織られているこのクロスは、表と裏で色の出方が違います。明るいのと暗いの、どっちもいいなぁ、どっちにしようかな、と近づいたり離れたりして迷っている中で、おばあちゃんとお話する事ができました。


実は、せっかくきれいなリネンなのに縫製がちょっと雑なのがで残念でやめようかな、と思ったところでした。
おばあちゃんがぽつりと話し始めたところによると、このクロスは彼女が手織りしたとのこと!

「今はもう腰も曲がって織り機の前には座れない年金生活者だけれど、これはもう少し私が若かった頃に織ったのよ。今までの人生、必ず何かを作るために手を動かして生きてきたわ。」

それを聞いたら、どうしてもこのクロスが欲しくなりました。
おばあちゃんの人生の一部を分けてもらえるような気がしたのかもしれません。


クロスの表面。模様がきっちり間違いなく織ってあります。色の濃淡もきれい。
何より大判の正方形なので何にでも使えそう!
これは大事にしまっておくより、生活の中で使ってこそだな、と思いました。

リネンの代金を受け取ると、鞄の中からぶ厚いボロボロのノートを取り出したおばあちゃん。
鉛筆で丁寧に、日付と値段を書きこんでいました。彼女の売り上げ台帳です。
また会えるといいな。


そしてもうひとつ。蚤の市で出会ったおばあちゃんから購入したリネンです。
これも、ラトビアの手織り。古いものだそうで、「匂いをかいでみて。森の香りがするでしょ!」と言われたのですが私には暗い納屋の匂いがしました…笑

でも、洗えば問題なし!リネンらしくパリッとしてくれました。
夏至祭を目前にして民族衣装の女の子のリネンが手に入り、とっても嬉しい気分♡
リネンと言えばリトアニアだけど、ラトビアのリネンもなかなかやるな、と思った次第です。







↓↓↓ランキング参加中☆クリックお願いします↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村