2018年11月21日水曜日

ラトビアミトンの可愛い手首飾り・スクイニャ②



前回の続きです!
基本のスクイニャの編み方の記録です。
☆前回の記事はこちらから→ラトビアミトンの可愛い手首飾り・スクイニャ①
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まずは、セットアップ。
スクイニャを編む前の段で1色ずつ交互に一目表編みを編みます。


裏編みで編み進むので、糸は編み地の手前に出しておきます。


編みたい色を、もう1色の糸の下を通るようにして裏編み。


青の下を通して赤一目裏編み→赤の下を通して青一目裏編み→繰り返し
この時、きつく左手で糸を引きすぎるときゅっと引きつれた仕上がりになってしまうので、ゆったり交差させながら編み進めます。


ピーニーテが一段編みあがりました。
もう一段ピーニーテを編むとスクイニャになります。
左側、赤と青の糸がぐるぐる絡まっていますが…次の段で解消されるので大丈夫。
気になる!という方は、ここで一度ねじれを直してもOKです。


今度は、編みたい色をもう一色の上へ通して一目裏編み、を繰り返します。
(写真は青い糸を赤の上から出して、青で一目裏編みをするところ)


編めました!>>>>>の形のスクイニャが編み地の上にぽっかり浮かんでいるような立体的な手首飾りになります。
ねじれていた糸も、きれいにほどけました。


手首にスクイニャをあしらった、冬の小ものをレストラン営業の合間に編んでいます。
何ができるかな?続きはまた次回!

寒くなって来ましたが、皆さまは、何を編んでいますか?






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2018年11月15日木曜日

ラトビアミトンの可愛い手首飾り・スクイニャ①


こんにちは!おひさしぶりです*
今日はランチ営業が早く終わったので、今だー!とばかりに編んでいます。



今日はラトビアミトンで私が特に好きな飾り、手首の模様"スクイニャ"について書いてみます。
日本語では"杉綾風模様"や"ラトビアの組紐"、"矢羽模様"と訳されているスクイニャ。
英語では、"Latvian Braid"。そしてラトビア語では"Skujiņa"と書きます。

ラトビアのミトンの手首は様々な工夫を凝らした編み方で飾られています。
その代表的な飾りの一つが"ピーニーテ"(pīnīte/斜めの飾り)。

画像はsena klets "ラトビアのミトン"からお借りしてぼかしてあります


手首の赤白の斜めのラインが、ピーニーテ。



そしてこちらがスクイニャです。
あー、可愛い…♡ラトビアのミトンといえば、この模様を思い浮かべる方もいらっしゃると思います。スクイニャは先ほどのピーニーテ2段で成り立っているのですが、2段目は前段と逆方向の斜めに糸を流します。

このスクイニャの矢印の方向がずっと気になっていて。
ラトビアで見たミトンや手持ちのミトンの本ぜんぶ、>>>>の向きで編まれているんです。
<<<<の向きじゃだめなのか?気になって編んでみました!


ブロッキングなどしていない編みっぱなしの状態です。
私の手加減のためか、>>>>のスクイニャの方が若干緩めの編みあがりです。



真上から撮ってみました。
ん?なにかおかしい??違和感が。


さらに上から見てみると…<<<<のスクイニャの上には白い表編みがポコポコと目立っています。編み地の中にきりっとスクイニャの杉綾ラインが浮き立つのが好きなので、<<<<方向の編み方はあまり私の好みではありません。
ラトビアでこの方向のスクイニャを見なかったのも同じ理由かは分かりませんが、一般的な>>>>方向のスクイニャの方が効果的な気がします。

また、<<<<で編むとスクイニャが気持ち下側に倒れ、表編みがさらに目立つという特徴もありました。>>>>の方はまっすぐ上に向かって浮き立っています。


Sena Klets出版の「ラトビアのミトン」というぶ厚い本をめくって、一つ<<<<方向のスクイニャを見つけました!スクイニャの次の段はやはり赤白2色の表編みが目立っていますが、それをデザインとして活かしたパターンのようです。

実験して、納得。
これから編み始めるリストウォーマーに取り入れるスクイニャは、>>>>方向で編むことに決めました。


次回はスクイニャの編み方をご紹介できたらと思っています。

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日本語でスクイニャの編み方が載っている本は、
Sena Kletsの「ラトビアのミトン」をはじめ「ラトビアの手編みミトン」、「ラトビアの伝統模様で編むすてきなミトン」、「手編みのてぶくろ」など色々ありますが、個人的に分かりやすくておすすめなのは「毛糸だまNo.161(2014年春号)」
お手元にある方はぜひ。

動画だと、英語ですがとても丁寧で分かりやすかったのがこちら↓


今回は指でかける作り目から数段編んだ後スクイニャ部分を編みましたが、作り目からスクイニャを編み出す方法も別にあります。



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2018年8月21日火曜日

ラトビアのミトンと私の編みもの・2


2年前のラトビア郊外の村。ため息が出るほどきれい。
現在営んでいるレストランの仕事が忙しすぎて、私が1日の中で編みものに当てられる時間は30分から1時間ほどしかありません。
スローペースで、少しずつ、ラトビアミトンの模様を用いた雑貨を作っています。


現地から取り寄せるミトン用の細い糸。
甘縒りで、編み込むと空気を含んで糸どうしが絡んでいる表情になります。
針は、ステンレスの輪針。輪編みにも平編みにも。
(愛用しすぎて曲がってきてしまいました!)


一枚の編み地を仕立てて、小さな雑貨を作ります。
編み立てはくるんと端がまるまっていて、ほやほや感がたまりません。



水通ししてブロッキングすると、ぴしっと端正な姿に。
裏側はこぎん刺しを思わせる雰囲気で、こちらも好きです。



現在できているのは、針山と飾り枠。
さきほどの編み地はキルト芯を入れてふっくらとしたポットマットになる予定です。

ラトビアの手仕事のぬくもりを感じてみたい、そんな方に手にとって頂けるように小さなWebショップをオープンさせる準備をしています。
(もちろん本物のラトビアミトンも扱います!)

完成したら、ぜひ見に来て下さいね^^









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ラトビアのミトンと私の編みもの・1

お久しぶりです!
実は、ある事件があってラトビアに思いを馳せるのが辛くなっていました。

景色も人も文化も、美しい国ラトビア。
大好きなラトビアの建国100周年記念「歌の祭典」グランドフィナーレのリハーサルチケットを持っていました。
友人が、チケット争奪戦に参戦して勝ち取ってくれた大切な券です。

歌の祭典を見て感じて、そしてラトビア建国をお祝いするために、7月に私はラトビアにいるはずでした。
なのに!
諸事情で直前でキャンセルせざるを得ませんでした。

ショックと悲しさと悔しさと友人への申し訳なさでいっぱいで、その気持ちを引きずり、"ラトビア"という文字を見るのさえ辛い時期を過ごして…

…その傷を癒してくれたのも、また、編みものでした。
ひと針ひと針夢中で手を動かして、やりきれない思いを少しずつ消化する事ができました。


私はラトビアのミトンが大好きです。
いくら眺めても飽きない細かい編み込み、柄の配置、一対のミトンに込められた思い。
継承されてきた編み手の技術、伝統模様。

それを自分の周りに伝えられたらいいな、とお店(実店舗pienene)ではミトンを含むラトビア雑貨を扱っています。そこで気づいたのが、日本の生活、特に私の暮らす地域では"ミトン"というものは人々の生活に残念ながらあまりマッチしていないという事でした。

繊細な編み込みによる暖かい編み地は、神奈川の冬には少し暑すぎる。
外で毎日触るスマホは、ミトンをはめていては操作できない。
そして何より先っぽが三角のミトンは、手袋として馴染みがない。


こんなにも愛らしく、こころ踊るラトビアのミトン。
せめてこの伝統模様を生かして私たちの生活の一部に彩りを与えてくれるものを作れないだろうか。
少しでも、手のひらに乗る小さな小ものからラトビアを感じる事はできないだろうか。

その思いから、私の編みもの活動は続いています。

2に続きます





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2018年5月4日金曜日

ラトビアで一番のたいやき職人、アンドレイとオーリャ


いまラトビアで(おそらく)最もたいやきを上手に焼く2人をご紹介!

左がオーリャ、右がアンドレイ。
ラトビアでできた大切な友人です。


アンドレイはグルジア系ロシア系ラトビア人(ややこしい)
料理と、パソコンゲームと、射撃、そして妻をこよなく愛する男。


オーリャはヴィンテージシネマファッションと猫が大好き。
彼女の猫の大好物は、海苔。

そんな2人の共通点は、大の日本びいきであること。
自宅では起きている間中NHK Worldが流れていて、日本のアニメ・映画・漫画だけではなく歴史も文化もひっくるめて全部好き。
図書館司書のオーリャは万葉集に関する論文まで執筆し、会うと
「天照大神の"オーミカミ"って、何?」などとすごい質問を投げかけてきます。


2人がたくさんのお土産を手にラトビアから遊びに来てくれたので、お返しにたいやき器をあげました。

彼らはたいやきに憧れすぎて、ラトビアのリガからロシア・サンクトペテルブルクのたいやき屋さんまで車で行ってしまったほどなんです!

たいやき器を心底喜んでくれたアンドレイとオーリャ。
早速、たいやきに挑戦してくれました!
…屋外で。笑




オーリャ自作の"ANKO"を入れて…


BBQのグリルで直火。豪快。
こんなんでちゃんと焼けるのかな、と思ったのですが。


ブラボー!
とっても上手!!
これはもう、ラトビア一のたいやき職人でしょ。
"これでサンクトペテルブルクまで行かなくてもよくなったよ"とアンドレイ。
ちなみにリガからサンクトペテルブルクまでは600km弱あります。笑

photo: by Andrey & Orya




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2018年4月29日日曜日

20年ぶりの、モスクワ

日本とは全く違う、ロシアの空気。 


初めての海外出張から帰ってきた弟が私に、と買ってきてくれたモスクワ限定スタバのタンブラー。
マトリョーシカ!これ、欲しかったんです♡


裏はこんな柄。
ロシアの伝統的なプラトークをイメージしているのでしょう。
ロシアのおばあちゃんが頭に巻いている、あの布です。

私たち兄弟は、幼い頃の3年間をロシアのモスクワで過ごしました。
あの時幼稚園児だった弟の、初めての海外出張先がモスクワだったのです。
すごい偶然!

当時はモスクワにスターバックスなんて、とても考えられませんでした。
ソ連崩壊の直後で、やっとマクドナルドの1号店が出たちょっと後だったし。笑


あれから約20年経っても変わらないものも、お土産にくれました。
可愛い可愛いリスのパッケージ。


ビターチョコに定評のある、創業1804年、Бабаевский(ババーエフスキー社)の"белочка(ベーラチカ)"。
ロシア語でリスを表す"белка(ベールカ)"の愛称形です。



一粒、長方形のチョコが紙に包まれています。
ロシアのチョコは、正直そんなに美味しくないものが多いです。
ベルギーチョコのようなカカオ!美味しい!という感じではなく、砂糖や油分が多くてざらっとしている。
でも、はまるんです。笑


ガナッシュをチョコでコーティングしてあります。
ナッツは小さく刻まれていて、存在感はそんなにありません。

リス以外にも可愛いパッケージのチョコは、たくさんあります。
庶民が愛するチョコなので、価格もとても安価。市場でも手に入ります。
色々な種類を詰め合わせればお土産にもぴったり。


私が約10年前に留学したモスクワでは、街で英語は殆ど通じませんでした。
首都モスクワではなく、外国(=日本)に距離が近い極東のウラジオストク、ハバロフスクで若者たちが積極的に英語を話すのに驚いたりもしました。

今回弟が出張してみて、モスクワでは若い人を中心にかなり英語が通じる印象を受けたようです。ただ、それは学生やビジネスマンの話。
労働者で英語を話す人はまだまだ少ない。

展示会の帰り、タンブラーを買ったあと空港に向かうタクシーで詐欺にあった弟。
相場3000円の距離で、35000円(!!)請求されました。
もちろん抗議するも、「じゃあ空港へは行かない」とUターンされ、展示会場の方向へ車を走らされ…搭乗時間の迫る中なすすべもなく、支払ったそうです。
せめてもの抵抗で"領収書をくれ"と頼んだら、普通にくれたあたりが謎です。笑

彼にとっての20年ぶりのモスクワは、懐かしく、新しく、そして苦い思い出となりました。



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